パンの耳について

今まで理解を得られたことがあまり無いのだけれど、食パンは耳が主役であると思うのです。

食パンを彩る色合い、香ばしさ、歯応え、味、どれをとっても食パンの耳は白い部分よりも優れているはずなのですが、なぜか理解をえられません。

よく考えてみてください。北京ダックはどこを食べるものですか?そうです。香ばしく焼き上がった皮です。それと同じです。

しかも、多くの人は食パンを食べるときに焼くと思うのですが、それはつまりあの白い部分に歯応えと香ばしさがないから焼いているのでしょう。耳には、白い部分には欠けている要素が既に備わっているのです。

また、白い部分がおいしいと言っている人でも、耳や焼いた表面との歯応えや味の違いからくるおいしさが好きな人が一定数いるはずです。彼らが好きなのは白い部分ではなく、耳と白い部分の集合体としての食パンであり、そしてその主役は紛れもなく耳なのです。

サンドイッチは耳を切り落とすだろうという反論をする人もいますが、それは見当違いな反論です。サンドイッチはあくまで中身の具が主役であり、主役級の耳がいては味が衝突してしまいます。中身を引き立たせるには、味の主張のない、名脇役である白い部分だけである必要があるのです。つまり、この反論はむしろ耳の主役級の存在感を肯定していると捉えることができます。

何が言いたかったかというと、深夜に食べる食パン最高。