リズミカルに行こう

たしか中学生の頃だったと思うが、地元の映画館では上映前の広告に必ず「リズミカルに行こう」というおっさんが登場したことが妙に記憶に残っている。こういう変に目立つものは、最初の数回は煩く感じるものの、次第にこれが無いと映画が始まる気がしないようになるのだから、人間というのは面白い。

もうすぐ〆切の学振DC2の書類を書き始めてしばらく経ち、ようやく人に読んでもらってフィードバックを得る、という段階に至った。毎度のことながら、もっと余裕を持って準備をしておくべきだったと後悔する。しかし、5月中はISEF事後の雑用で立て込んでいたり、今月頭には研究会発表があったりと、並列してやるべきことがあったという事情もある。研究計画のように集中的に考えて、体の芯にあるエネルギーを削りとって文章に変換してゆく作業は、どうも諸々の雑用と並列して進めることが苦手だ。24歳にもなってそうなのだから、今後もそうそう変わることはない自らの性質だと思う。だとすると、変えるべきは仕事のスケジューリングなのだ、という結論に達する。

思えば、高校時代の勉強であるとか、大学の課題であるとか、あるいはB4〜修士を通した研究活動とか、これまでマトモにスケジュールというものを立てたことがない。立ててもそれに沿ってちゃんと実行した試しがないので、それはマトモなスケジュールではない、はず。よくもまあそんな適当な生き方で今までやって来れたものだと思うけれど、それもそろそろ通用しなくなってきたということなんだろう。人生の先をゆく人は異口同音に「これからもっと忙しくなるよ」と言う。きっと概ね真実なのだろうと思う。それを乗り越えてゆくために、今は仕事のスケジューリング方法を改めて検討しなおす時期なのだろうと思う。

スケジューリングの方法を改めるとはいえ、これまでの経験上「〜のための時間管理術」とか「ライフハック」とかそういう類の本を読みあさっても、なかなか良いものに巡り会えた試しがない。それらのノウハウは、それぞれの著者にとって最適なものだから、自分にフィットするものとは限らないし。自らの生活を振り返って、改善するべき点を潰してゆくと自然と自分専用の「ライフハック」が見つかるのだろうか。とりあえず、自分にとっての目下の課題は、取捨選択するか、そして自分でやらない仕事を他人にアウトソースするか、という辺りだと思う。生きた年数を重ねるほど、当然関わるものも多くなり、あれもこれも、と手を出していると収集がつかなくなり始めているのが現状であり、これをなんとかしなくてはいけない。

そして更に差し迫った取捨選択として、もう夜も遅いしこの記事を切り上げて、そろそろ寝ることにしよーっと。