「研究」を知らない批判者によって、日本は潰されるのだなあ

しかし、今すぐ、養成医師数を増やす方法がある。それは、医学部を廃止することである。医師国家試験で問われる水準の医学知識は、高卒程度の基礎知識があれば、独学で習得可能である。学校教育は要らない。

(中略)

実技教育は、ほとんど行われていない。OSCEは落ちる人のいない試験である。

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/ikedanobuo/799263

医学部を「廃止」するというのは甚だナンセンスである。最高学府には、「研究」という役割があるのをご存知でない?

自分は工学部出身なのでそれに例えさせてもらうと、「コンピューターの技術者に必要な知識は、独学で習得可能である。学校教育はいらない」

まあ、そのへんで動いているシステムを作る程度だったらそうでしょうよ。しかし、大学や大学院における学校教育の役割というのは、その分野の最先端研究をしたり、あるいはトップとして皆を率いるような人材を育成することだ。独学で最先端の研究をするための数億の機器を買えますか?

医学部にしてもそうで、医学部は医者だけを輩出しているわけではなく、医学の研究者を育てるという重要な役割がある。廃止なんてとんでもない。研究なくして進歩はありえない。

ただし、医者になるためには医学部卒でなければいけない、という制限が不必要であるという点については同意。何を言っているんだと最初は思ったが、医学部の人々から聞いた話がある程度正しいと仮定すると、あながちおかしなことを言っているわけでもないような気がしてくる。

東大や一部の大学を除くと、医学部において実習はあまり重点が置かれておらず、入学直後から国家試験合格に向けた勉強一直線らしい。極端な例えをすると、国家試験予備校のようになっているところが多いそうだ。

これが真実だとすると、日本の医師の多くは、国家試験の勉強だけをみっちりやって研修医になった、という人が多いはずだ。だとすると、医学部卒でないと医師になれないという制限はナンセンスに思えてくる。